2020年7月より制限が改定され、新たな「リミットレギュレーション」が施行されます。
リミットレギュレーションの変更に伴い、制限カードの《リンクロス》が禁止カードになります。
様々なデッキタイプで使用されていたこともあり、禁止の発表はSNSでも話題になっています。
このページでは、筆者:鳩鷺も使用していた、《リンクロス》を使用したコンボを解説しました。
上半期を使っていただけあり、今回追悼記事のような形でまとめさせていただきました。
いつものデッキ解説記事より、少しフランクな感じでお届けしていきます。
代用コンボについても紹介しますので、ぜひデッキ構築の参考にしてください。
もくじ
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《リンクロス》とは
《リンクロス》がどんなカードなのかから簡単に紹介します。
《リンクロス》は、リンク素材にしたリンクモンスターのリンクマーカーの数までトークンを生成する効果を持つリンク1モンスターです。
リンクマーカー多ければ多いほど生成するリンクトークンの数も増えるメリットがありました。
リンク2モンスターがモンスター3体へと変換でき、リンク素材に制限はあるものの、単純に1体分増えるのが強みです。
非常事態の影響で大会数は少なかったものの、汎用性の高さから様々なデッキで採用され、強力なコンボにつながったことから、《リンクロス》は7月より禁止カードとなります。
次に、《リンクロス》を使った展開例を紹介します。
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《リンクロス》展開例
次は、《リンクロス》の展開方法を紹介します。
あくまでも、新制限適応前(2020年6月現在)で可能な展開です。
リンク召喚につなげる
一般的な流れとしては出しやすいリンクモンスターを素材に《リンクロス》をリンク召喚します。
実質モンスターの総数が増えるため、高リンクへとつなげやすいです。
「リンクトークン」が生成ターンにリンク素材に使えないデメリットはありますが、幸いなことにレベル1のトークンです。
《リンクリボー》を自己蘇生する際のリリース要因として使うことで、1体は別モンスターに置換できます。
遊戯王 20TH-JPC87 リンクリボー (日本語版 ウルトラレア) 20th ANNIVERSARY LEGEND COLLECTION
《リンクロス》自体はリンク素材にできるので、《リンクリボー》とで《I:Pマスカレーナ》をリンク召喚すれば、相手ターンにリンク召喚が行え、「リンクトークン」のデメリットを回避できます。
最も相性が良いとされたのは《水晶機巧-ハリファイバー》です。
チューナーをリクルートした後で《リンクロス》に変換すれば、チューナーとリンクトークンとでシンクロ召喚が可能となります。
こちらの詳細は次にまとめます。
シンクロ召喚につなげる
チューナーを特殊召喚できるリンクモンスターを《リンクロス》に変換し、トークンでシンクロ召喚を行います。
「リンクトークン」は生成ターンにリンク素材には使用できませんが、シンクロ素材なら即座に利用できます。
《水晶機巧-ハリファイバー》は中でも汎用性が高く、チューナーをリクルートし、トークンとでシンクロ召喚が行えます。
レベル2チューナーをリクルートすることで「リンクトークン」とで《武力の軍奏》をシンクロ召喚し、《武力の軍奏》の効果でレベル2チューナーを蘇生といった展開が可能です。
この時、レベル2チューナーが《幻獣機オライオン》なら、「幻獣機トークン」を追加で生成でき、さらに高レベルのシンクロ召喚につなげられます。
また、別のリンク2モンスターを使ってチューナーを特殊召喚し、《リンクロス》を《水晶機巧-ハリファイバー》のリンク素材にする展開も可能です。
「リンクトークン」に制約はあるのもの、《リンクロス》自体はリンク素材不可ではありません。
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》は、レベル3モンスター1体をデッキから墓地へ送ることで「彼岸」1体を強化する効果を持ちます。
コストで落とすレベル3モンスターを《カーボネドン》にすることで、《カーボネドン》の墓地効果で《ギャラクシーサーペント》をリクルートします。
《彼岸の黒天使 ケルビーニ》を《リンクロス》に置換し、「リンクトークン」と《ギャラクシーサーペント》で《武力の軍奏》へのシンクロ展開が可能です。
《RR-ワイズ・ストリクス》
《RR-ワイズ・ストリクス》は、リンク召喚に成功した場合、レベル4・闇属性・鳥獣族をリクルートする効果を持ちます。
《水晶機巧-ハリファイバー》と比べ、リクルートできるレベルは向上したものの、レベルは固定され種族・属性も限定されているので特殊召喚先のバリエーションは乏しいです。
チューナーの《BF-弔風のデス》をリクルートすることで、《源竜星-ボウテンコウ》などのレベル5シンクロモンスターにつなげられます。
遊戯王OCG 源竜星 ボウテンコウ シークレットレア INOV-JP048-SE 遊☆戯☆王ARC-V [インベイジョン・オブ・ヴ...
融合召喚につなげる
生成した「リンクトークン」が即座にリンク素材で使えないのなら、融合素材にしてしまいましょう。
《プロキシー・F・マジシャン》は「融合」カードを使わずに、フィールドのモンスターで融合召喚できます。
通常モンスター2体を素材とする《始祖竜ワイアーム》の融合召喚もかのうで、通常モンスター以外のモンスターへの耐性効果を活かして戦いましょう。
特殊召喚したチューナーと「リンクトークン」で《ドロドロゴン》をシンクロ召喚し、融合素材の代用が可能です。
《ドロドロゴン》を《召喚師アレイスター》として扱うことで、《リンクロス》を素材に《召喚獣メルカバー》を融合召喚できました。
また、《リンクロス》《リンクリボー》「リンクトークン」の異なる3体を除外することで《氷獄龍 トリシューラ》の融合召喚も可能です。
遊戯王 VP18-JP001 氷獄龍 トリシューラ(日本語版 ウルトラレア) 20th ANNIVERSARY LEGENDARY DRAGONS パック
《リンクロス》禁止を受けてサンプルデッキの調整
次は、《リンクロス》禁止により調整したサンプルデッキレシピを紹介します。
実際に愛用していた【恐竜】デッキで、遊戯王ライターオリジナルのデッキレシピです。
遊戯王ライター鳩鷺が考案した《リンクロス》の代用コンボ採用のサンプルデッキレシピを紹介します。
モンスター29枚・魔法11枚・罠0枚の合計40枚で構築した、鳩鷺構築の「恐竜」デッキです。
【メインデッキ】(40枚)
◆ モンスター(30枚)
- 《究極伝導恐獣》2
- 《オーバーテクス・ゴアトルス》1
- 《魂喰いオヴィラプター》1
- 《幻創のミセラサウルス》3
- 《ダイナレスラー・パンクラトプス》1
- 《ジュラック・アウロ》1
- 《ベビケラサウルス》3
- 《プチラノドン》3
- 《珠玉獣-アルゴザウルス》3
- 《終末の騎士》1
- 《幻獣機オライオン》1
- 《ジェット・シンクロン》1
- 《亡龍の戦慄-デストルドー》1
- 《妖精伝姫-シラユキ》1
- 《灰流うらら》3
- 《増殖するG》3
- 《幽鬼うさぎ》1
◆ 魔法(10枚)
- 《化石調査》2
- 《究極進化薬》3
- 《ドラゴニックD》1
- 《墓穴の指名者》2
- 《おろかな埋葬》1
- 《ハーピィの羽根帚》1
◆ 罠(0枚)
【エクストラデッキ】(15枚)
- 《武力の軍奏》1
- 《TG ワンダー・マジシャン》1
- 《シューティング・ライザー・ドラゴン》1
- 《虹色の宣告者》1
- 《月華竜 ブラック・ローズ》1
- 《ヴァレルロード・S・ドラゴン》1
- 《水晶機巧-グリオンガンド》1
- 《No.39 希望皇ホープ》1
- 《SNo.39 希望皇ホープ・ザ・ライトニング》1
- 《リンクリボー》1
- 《I:Pマスカレーナ》1
- 《トロイメア・ユニコーン》1
- 《水晶機巧-ハリファイバー》1
- 《幻獣機アウローラドン》1
- 《ヴァレルロード・ドラゴン》1
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【恐竜】デッキとの相性は?
実際、《リンクロス》コンボを採用した【恐竜】デッキの使い勝手はどうだったのか?
まず、あげられるのが《武力の軍奏》にアクセスしやすかった点です。
《水晶機巧-ハリファイバー》で《幻獣機オライオン》リクルートし、《水晶機巧-ハリファイバー》を《リンクロス》に変換することでレベル3シンクロへとつながりました。
さらに生成したトークンから《虹光の宣告者》《ヴァレルロード・S・ドラゴン》へとシンクロ召喚を行うことで、《原始生命態ニビル》対策をしつつ展開が可能でした。
また、《究極進化薬》の発動コストで除外する恐竜族以外のモンスターとしても機能していました。
メインデッキでの採用は恐竜族が大半を占めています。
たとえ目指す展開の途中で《原始生命態ニビル》が投げられたとしても、最悪《究極伝導恐獣》までは確保できるよう墓地の確認は必須です。
とはいえ、安全に《究極伝導恐獣》を特殊召喚しつつ、モンスターによる妨害の布陣を構え、安心して相手にターンを渡せることを主とするのに《リンクロス》は欠かせない1枚でした。
《リンクロス》コンボの改善点
いくら優秀だったとは言え、《リンクロス》コンボが新ルールに対応していない以上、デッキ構築を改善する必要があります。
こちらでは、《リンクロス》コンボの改善点・代用展開を紹介していきます。
◆ 《リンクロス》コンボの改善点
- 改善点①:「幻獣機」でトークンを生成し、シンクロ召喚!
- 改善点②:《武力の軍奏》へのアクセス方法を変更!
- 改善点③:思い切って「ドラグーン」採用型に?!
改善点①:「幻獣機」でトークンを生成し、シンクロ召喚!
同じくトークン生成効果を持つ「幻獣機」で展開をサポートしていきます。
《幻獣機アウローラドン》効果でモンスターを2体リリースすることで《幻獣機オライオン》をリクルートします。
《幻獣機オライオン》と「幻獣機トークン」2体で《ヴァレルロード・S・ドラゴン》のシンクロ召喚につなげられます。
また、《幻獣機オライオン》はレベル2なので別にレベル1を確保すれば《武力の軍奏》のシンクロ召喚も視野に入ります。
改善点②:《武力の軍奏》へのアクセス方法を変更!
《リンクロス》の目的が《武力の軍奏》を出すことに特化しつつありました。
なら、別にレベル3シンクロへとつながるギミックを用意しましょう。
【恐竜】では、《ベビケラサウルス》《ジュラック・アウロ》で《武力の軍奏》のシンクロ召喚が可能です。
《ジュラック・アウロ》は《幻創のミセラサウルス》で容易にリクルートができ、《珠玉獣-アルゴザウルス》の登場で《ベビケラサウルス》の確保も簡単になりました。
また1部のペンデュラムデッキでは《DDラミア》のギミックを採用しているところもあるようです。
遊戯王OCG DDラミア パラレル仕様 SD30-JP005-P 遊戯王アーク・ファイブ[STRUCTURE DECK -ペンデュラム・ド...
《DD魔導賢者ケプラー》で《地獄門の契約書》をサーチし、《DDラミア》の特殊召喚につなげるものです。
《DD魔導賢者ケプラー》を《覇王眷竜スターヴ・ヴェノム》の融合素材にし展開を補助しつつ、残った《DDラミア》で《武力の軍奏》につなげられます。
レベル2とレベル1チューナーが確保できる状況なら、現役で強力なカードではあることに変わりはないですね。
改善点③:思い切って「ドラグーン」採用型に?!
《リンクロス》を採用しているほとんどのデッキが、シンクロ展開が主体でした。
展開の終結を強力なシンクロモンスターで固めることから、いっそのこと《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》の特殊召喚を目指してしまおうという発想ですw
シンクロ・効果モンスター
星6/闇属性/ドラゴン族/攻 500/守2200
チューナー+チューナー以外のモンスター1体以上
このカード名の(2)の効果は1ターンに1度しか使用できない。
(1):このカードは、融合モンスターカードにカード名が記された融合素材モンスター1体の代わりにできる。
その際、他の融合素材モンスターは正規のものでなければならない。
(2):このカードがS召喚されている場合、自分メインフェイズに発動できる。
融合モンスターカードによって決められた、
このカードを含む融合素材モンスターを自分フィールドから墓地へ送り、
その融合モンスター1体をEXデッキから融合召喚する。
《ドロドロゴン》は、シンクロ召喚されていれば「融合」カードなしで、フィールドのモンスターを素材に融合召喚できる効果を持ちます。
《水晶機巧-ハリファイバー》のリクルートも幅広く、《リンクロス》のトークン展開を挟むことで、比較的容易に《ドロドロゴン》のシンクロ召喚は可能でした。
融合素材代用モンスターにもなるので、ドラゴン族の効果モンスターさえ別で確保さえすれば《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》の融合召喚までつながります。
《真紅眼融合》を採用することなく《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》を特殊召喚できる強みがありました。
《リンクロス》亡き今、無難に《真紅眼融合》《ブラック・マジシャン》《真紅眼の黒竜》を採用し、《捕食植物ヴェルテ・アナコンダ》から融合召喚するのが板です。
シンクロ召喚をあくまで展開までの妨害ケアに絞り、安全に《超魔導竜騎士-ドラグーン・オブ・レッドアイズ》を確保していくのが健全かもしれません。
強力な妨害効果が備わりますが、完全に別デッキですねw
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まとめ:《リンクロス》が禁止でも、代用展開で補填!
《リンクロス》禁止を受けての、改善点・強化改造方法をまとめて解説しました。
《リンクロス》は使えなくなりますが、代用カードで今後も妨害札として活用していきたいと思います。
気になる方は、ぜひシンクロ召喚を採用したデッキを組んでみてください。
以上、遊戯王ライターの「鳩鷺(はとさぎ)」でした。
引き続き、遊戯王の最新テーマ、デッキの紹介をしていきます。